ポイント
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
読者の反応
- ブクマ
- 29
- 感想
- 1
- レビュー
- 0
- 評価者数
- 10
- 平均評価
- 7.80
- 週間読者
- 107
ブクマと評価ポイントの推移
日別の値
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
総合ランキングの推移
順位を読み込んでいます…
葛城OROSHI 2026/05/30 公開 2026/09/02 20:10 更新
この世界では、異世界からの来訪者は「消費されるもの」だ。
時折現れる彼らは、前世の記憶と知識を持っている。
医療、流通、軍事——その頭の中には、この世界が百年かけても辿り着けない叡智が詰まっている。
だから王国は彼らを必要とする。
囲い込む。
搾り取る。
空になれば捨てる。
来訪者とはそういうものだと、この国では誰もが疑わなかった。
制度として機能し、秩序として定着し、繰り返されてきた。
だが、消耗品には意志がある。
辺境の薬師は、消費されなかった側の人間だ。
王城の管理から逃れ、辺境の地で根を張り、民の病を治しながら力を蓄えてきた。その胸の奥には、愛すべき肉親が王国によって理不尽に奪われた事への怒りを、十年以上かけて静かに熟成させていた。
王城の文官は、消費され続けた人間だ。
幼い頃から囲い込まれ、財務の知識を絞り取られ、逃げる手立てもないまま王国の道具として生きてきた。だがその間も、彼女は全てを記憶していた。数字の裏側を、権力の綻びを、誰がどこから金を抜いているかを。
元兵士は、消費される前に逃げ出した人間だ。
戦場と流浪の果てに感情を削り落とし、それでも手だけは動かし続けてきた。守るべきものを失った後も、体は止まらなかった。
三者三様の傷を持ち、三者三様の理由を抱えた彼らが辿り着いた答えは、一つだった。
「消費する側を、終わらせる」
腐敗した王国は外から攻める必要などない。
仕組みの急所に「劇薬」を仕込めば、あとは王国が自分の重さに耐えられなくなるまで待つだけだ。
巨大に見えた国家は、内側から音もなく崩れ始める。
血を流さない革命がある。名前も残らない復讐がある。
この物語は、異世界からの来訪者が、初めて「消費する側」を転覆させる話である。
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
順位を読み込んでいます…