ハイファンタジー 連載中・全175話

蹄煮込み、経験を喰らう ~脳内に六人の英雄がいる牛好きの少年は、調理魔法で無双する~

迦月 メイ 2026/03/07 公開 2026/11/01 12:10 更新

あらすじ

「この竜殺しの悪魔め。絶対に赦さん」
――いつか僕は、灰の降る戦場でそう断罪される。
竜の死体の山の前で、血まみれの剣を握って。

でも、ちょっと待ってほしい。
僕はただの酪農家の息子。夢は実家の牧場を継ぐこと。
牛さんと戯れて、美味しいご飯を食べて暮らせれば、それで充分なんだ。

だから、卒業すれば職業を自由に選べる魔法学園へ入った。
目立たず学び、平凡に卒業して、牛たちの待つ故郷へ帰る。
その完璧な計画は、入学初日に崩れた。

押されたのは、忌まわしい【闇属性】の烙印。
おまけに、脳内に棲む六人の英雄たちは、今日も勝手に張り切っている。
頼りにはなる。なるんだけど……僕の平穏な学園生活は?

――せめて、ご飯くらいは美味しく食べたい。

得意なのは、闇魔法よりも《調理》の魔法。
僕だけが持つ、美味しいご飯を作るための力だ。
魔獣の硬い装甲には《冷水締め》。
仕留めたあとは、肉汁溢れる柔らかなステーキに。
せっかくいただく命なら、とびきり美味しく仕上げたい。

おかげで、腹ペコの令嬢も、僕を遠巻きにしていた同級生も、ひと口食べれば顔が変わる。
「美味しい」と喜ばれたら、こっちだって張り切ってしまう。
気づけば、一緒にご飯を食べたい人が、増えていた。

けれど、僕の体は、食べた命を栄養に変えるだけではなかった。
喰らうのは、その命が生きた「経験」。
草原を駆けた記憶も、母に抱かれた温もりも。
最期に味わった、逃げ場のない「死」までも。
飲み込んだはずなのに、終わらない。
他の命の一生が流れ込み、僕自身の感覚を塗り潰していく。
食べるほど、強くなる。
強くなるほど、食べた命が他人事ではいられなくなる。

――そして僕は知らなかった。

父さんが、自分の命を削って、この体質を封じていたことを。
それでも、今日のご飯は美味しい。
誰かと囲む食卓は、もっと。
この人たちと、明日も一緒に食べたい。
そんな願いを持つ少年が、どうして「竜殺しの悪魔」と呼ばれるに至るのか。

すべては、一皿の蹄煮込みから始まった。

――死ぬ命は巡る命。

泣いて、笑って、食べて強くなる。
グルメ×学園ダークファンタジー。

ポイント

総合ポイント 72
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 5069.4% ブクマ×2 2230.6%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

ブクマ
11
感想
6
レビュー
0
評価者数
5
平均評価
10.00
週間読者
213

ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
ブクマ 11+1(7日間)
12 11 10 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 50+0(7日間)
51 50 49 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 11 ±0 50 ±0
10/31 11 ±0 50 ±0
10/30 11 ±0 50 ±0
10/29 11 ±0 50 ±0
10/28 11 ±0 50 ±0
10/27 11 ±0 50 ±0
10/26 11 +1 50 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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