ヒューマンドラマ 短編

祖母の形見を手放して彼氏にコートを贈ったのに、彼がそれを着せたのは幼なじみの女だった

熾星 2026/09/23 公開 2026/09/23 16:00 更新

あらすじ

 五年続けて、七夕になると榊原直人は「七夕くじ」と称する小さな遊びを用意していた。

 恋愛系のSNSで見つけたのだという。木箱の中には何枚もの木札が入っていて、私と、直人の幼なじみである宮下千夏が一枚ずつ引く。何が当たるかは、その年の運次第――そういうルールだった。

 私が引くのは、いつも千円もしないような小物ばかり。木製のヘアブラシ、小さな鏡、マグカップ、安いアロマグッズ。

 それに比べて千夏が引き当てるのは、高級腕時計や限定バッグ、ジュエリー、高価な旅行券だった。

 私はずっと、自分のくじ運が悪いだけだと思っていた。

 今年の七夕の前日までは。

 胃を悪くして仕事を休んでいた私は、直人が閉じ忘れたパソコンを何気なく見た。画面には、LINEのトーク画面が開いたままになっていた。

 千夏から、ついさっきメッセージが届いていた。

「今年の七夕くじ、どうする?」

 直人は、ほとんど間を置かずに返していた。

「いつも通り。星の印がある札は千夏用。残りは美月に適当に引かせればいいよ」

 その二行を見つめているうちに、指先から少しずつ体温が失われていった。

 五年間。

 一度だって、運になんて任せていなかったのだ。

ポイント

総合ポイント 304
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 28894.7% ブクマ×2 165.3%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

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ブクマと評価ポイントの推移

10/25〜10/31(7日間)
ブクマ 8+1(7日間)
9 8 7 10/25 10/28 10/31
評価ポイント 288+32(7日間)
280 260 10/25 10/28 10/31

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/31 8 ±0 288 ±0
10/30 8 ±0 288 +10
10/29 8 ±0 278 ±0
10/28 8 ±0 278 +10
10/27 8 ±0 268 ±0
10/26 8 ±0 268 +12
10/25 8 +1 256 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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