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あじせ 2026/06/16 公開 2026/10/30 20:23 更新
――えええええええええええ!?!?!?
望月茜の平穏な日常に、人生が待ったをかけた。
ちなみに、それまではなかなか素敵な毎日だった。
チョコレートがなくなること。
毎週の映画鑑賞スケジュール。
ラーメンに宣戦布告すること。
そして、奇跡的にもまだ彼女に付き合う忍耐力を持つお年寄りたちのお世話。
そのあたりを除けば。
さて、本題に戻ろう――。
ある日。
――仕事まで、なくなった。
「……は?」
突然届いた、解雇通知。
差出人は、なぜか政府。
『陰謀!?』
『それとも、秘密組織へのお誘い!?』
茜の想像は、止まらなかった。
ちなみに。
一つも、当たっていなかった。
待っていたのは、中瀬俊介。
口数の少ない、元教師。
ものすごく、少ない。
ただし、茜をからかう絶好の機会を見つけた時は別だった。
そして――。
髪の色が変わる、小さな女の子。
名前は、ない。
存在感は、無視できない。
なぜなら――。
この子は、普通の子どもではなかった。
物が、浮く。
心が、読める。
人の年齢まで、変えられる。
「あははは!私、宇宙人はいるって、ずっと信じてたから!!」
茜は、英雄のポーズで宣言した。
自信が、ありすぎた。
自分が、ほんの少し解釈を間違えているとも知らずに。
ほんの少し。
惑星一個分くらい。
たった一か月の任務。
説明を求める、元教師。
すでに十七個の説を思いついた女。
そして、不可能を日常に変えてしまう子ども。
問題は?
その一か月が予定通りにいかなかったら、どうなるのか。
誰も、説明してくれていないことだった。
ああ。
もう一つ、厄介なことがあった。
まったく、余計なことが。
――茜の恋心。
同い年の人に恋をする?
「お断りします!」
からかう絶好の機会にしか口を開かない、気難しいおじさんに恋をする?
「最高!!どこにサインすればいい!?」
……。
これは、世界を救う英雄たちの物語――。
……ではない。
何が起こるか分からない世界で、毎日必死に答えを探す、三人の物語だ。
そして、気づかないうちに。
探していたものより、ずっと多くのものを見つけてしまうかもしれない。
ちなみに。
茜の予想は、今日もだいたい外れている。
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