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Cima4910 2026/08/17 公開 2026/10/10 18:00 更新
私、趙氏貞は、背が高いだけの普通の女です。
天下を取りたいわけでも、戦場で名を上げたいわけでもありません。
ただ、昔から困っている人を放っておけません。
そのせいでしょうか?
妙に面倒事を拾います。
そして私が面倒事を拾うと、幼馴染みの呂清河が飛んできます。
「氏貞! また何をやったんだ!」
清河は私のツッコミ役で、暴走を止めてくれる常識人――のはずなのですが、事情を聞くと私より怒り、相手を問い詰め、逃げ道を塞ぎ、最後には私が「そこまでやるつもりじゃなかったんだけど」と止める羽目になります。
火事場へ水を持ってくる顔で、油を持ってくる女です。
そんな二人が、呉の役人と揉めました。
最初は、本当にそれだけでした。
ところが役所が燃え、仲間が増え、武器が集まり、山へ逃げ込み、討伐軍までやって来ました。
逃げても追ってくるなら戦うしかありません。
困っている里があれば放っておけません。
そうしているうちに、気がつけば私は反乱軍の頭領として象に乗っていました。
なぜ……
私たちが欲しかったのは天下ではありません。
九真の人たちが、自分たちの土地で普通に暮らせること。
ただ、それだけだったはずなのです。
けれど戦いは大きくなり、私の名前は私の知らないところで広がっていきました。
やがて呉から、討伐将軍・陸胤がやって来ます。
兵力では向こうが上。
知略でも向こうが上。
戦場で勝っても、味方は減り、包囲は狭まり、故郷が少しずつ奪われていく。
それでも私は清河たちと最後まで戦います。
ところが陸胤との戦いには、とんでもない伝説が残っています。
私が裸の男を嫌うと知り――兵士を全裸にして突撃させたというのです。
待って……
私、男嫌いじゃない……
裸の大軍が嫌なだけ……
巻き込まれ体質の普通の女と、火に油を注ぐ幼馴染み。
二人が始めてしまった反乱は、仲間たちの命と故郷の行方を背負い、やがて三国時代でも屈指の最低な決戦へ向かっていきます。
私は英雄と呼ばれるために戦い始めたわけじゃありません。
でも、守りたいものがあります。
そして象の上から見えた敵軍は――全裸でした。
あなたたちの象さん丸見え……
こんなのに、絶対に負けたくない。
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