ローファンタジー 完結・全3話

穴だらけの傘で境界を越えた夜、影と恋が合流する

NOVENG MUSiQ 2025/07/14 公開 2025/07/16 10:59 更新

あらすじ

※一部に精神的な恐怖描写・身体感覚を伴う表現を含みます


――“穴だらけの傘”は、本当に優しさを差し出せているのか。

潮の満ち干によって都市そのものが姿を変える《澱み都》で
境界線を測り続ける孤独な測量士・蛹庭透葉。
そんな彼女の前に、ある夜、翡翠色の甲殻を刺繍した傘を持つ異邦人が現れる。
傘を共有しようと囁くその男Scarabaël・Veerとともに
透葉は都市の裏面――**水面の裏にひそむ“影のない自分”**を探す旅へ踏み出してしまう。

恋と恐怖は、どちらが先に体温を奪うのか。
影を取り戻すたび、透葉は知らなかった自分の感情と
他者の優しさが持つ「穴」そのものを知っていく――

これは、境界が滲み出す異世界で交差する
血潮と潮騒のラブ・サスペンスホラー。


◆登場人物紹介

■蛹庭透葉
都市の「基準点」を測る仕事をする女性測量士。
潮の満ち引きで地図が歪む街に生き、日々、記録と孤独の間で揺れている。
他者との距離に慎重で、“優しさ”という言葉にどこか疑念を抱く。
ある夜、傘を共有しようと声をかけてきた異邦人・スカラバエルとの出会いをきっかけに
影をなくした自分自身と向き合う旅へ引き込まれていく。

性格:理性的、受動的に見えて芯が強い
象徴:水面、影、静かな疑念


■Scarabaël・Veer
透葉の前に突然現れた異邦人。
“傘を共有しないか”と問いかけてくる謎の存在。
表情も語り口も穏やかだが、どこか現実と非現実の境目に立っているような違和感を持つ。
潮と影の構造に精通しており、彼の言葉には時折「誰かの鼓動を読んでいるような鋭さ」が宿る。

性格:静かで柔らかいが、核心には何かを隠している
象徴:傘、翡翠色、甲殻、裂孔


■潮煉
人魚の姿をした少女。潮蝕図書館に棲み、かつては影を探す者を見送った存在。
他者に直接干渉することはできず、代わりに“歌”を送り出す力を持つ。
透葉に対しては嫉妬と共鳴の入り混じった感情を抱く。

性格:寂しげで傷つきやすいが、深い共感力を持つ
象徴:人魚、歌、破れた貝殻、海中の記憶
外見:銀色の鱗、黒真珠の瞳、半身が魚の少女

ポイント

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10/31 0 ±0 8 ±0
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