ポイント
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
読者の反応
- ブクマ
- 0
- 感想
- 0
- レビュー
- 0
- 評価者数
- 0
- 平均評価
- [未取得]
- 週間読者
- 0
ブクマと評価ポイントの推移
日別の値
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
総合ランキングの推移
順位を読み込んでいます…
浦衛門 2026/10/22 公開 2026/10/22 17:29 更新
十八歳。受験を終えた私は、もう通う必要のない塾に足を運んでいた。
合格発表を待つだけの日々。長い間、合格することだけを目標にしてきた私には、試験が終わったという実感がなかった。何かをしていないと落ち着かず、かといって、何をすればいいのかもわからない。
そんな私の隣には、いつも一人の人が座っていた。
年齢も、名前も、よく知らない。いつからそこにいるのかも覚えていない。ただ、その人は私が塾に来ると決まって隣の席にいて、何かを尋ねれば、少し考えてから答えてくれた。
「これから、どうなると思う?」
そう尋ねても、その人は具体的なことを何も言わない。
「それは、まだ言えないな」
いつも、そんな曖昧な返事ばかりだった。
それでも、不思議と居心地がよかった。受験の結果も、その先の人生も、何もわからない私にとって、その人と過ごす時間だけが、変わらないもののように思えた。
ある日、その人が突然、こんなことを言った。
「さよならの練習をしよう」
意味がわからなかった。
けれど、その人は真剣だった。
私たちは、それから何度も別れの練習をした。
「じゃあ、また」と言って席を立つ日。
「元気で」と言って笑う日。
何も言わずに教室を出ていく日。
どれもうまくいかなかった。別れの言葉を口にするたび、私は何か大切なものを失うような気がして、結局、翌日も同じ席に戻ってきた。
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
順位を読み込んでいます…