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白月 仄 2026/09/01 公開 2026/10/25 11:07 更新
高二の冬。僕こと──小兎 誠は幼馴染みの事故に巻き込まれ、歩道橋の階段を転げ落ち、打ち所が悪く死んでしまった──
気付くと、僕は──私、フィーリア・ミセリアレブス・レーグラに生まれ変わっていた。
──それから十五年。
日本と似た教育システムにより、中学校に相当する学校を無事に卒業した私は、明日より始まる家督を継ぐための勉強が待ち受けることに辟易していた。
我が家──お父様は、国の財務の実務を預かる侯爵で、現在の子どもは私が一人。嫡男が優位の貴族社会ではあるが、普通に女性も王宮の高官として働いている。
一応、婿入り養子を取れば家督はその婿に譲れるのだが、まだ結婚はしたくない。
なので、頭を悩ませている。
さて、話は変わるが、この世界、魔法使いは生まれもっての才能。残念ながら、私に魔法使いの才能は無かった。が、マジックアイテムの核となる魔法陣は私でも扱える事に、私は色めき立った。
我が家は侯爵ながら王都に定住し、土地を持たない代わりに特権として商会を持っていた。
その商会のマジックアイテムの開発・販売部門へ、魔法陣に興味津々な幼き頃の私は入り浸り、実に愉しい日々だった。
故に、私は将来をマジックアイテムの開発に勤しみたいと願うも、我が家は今のところ一人っ子。なので、先の頭を悩ませている、である。
まあ、侯爵家に生まれからは責務はまっとうする積もりなので、勉強には勤しむ。
「……あー、早く弟が生まれないかな……」
私はそんな事を思いつつ、侯爵の跡取りとして日々を過ごしていく────
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