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虎戸リア 2021/11/29 公開 2021/12/01 12:00 更新
ダークファンタジー系MMORPG<エルザリングオンライン>の開発者の一人、宮野陽奈<みやの・ひな>は窮地に立たされていた。
「社命を賭けたゲームがバグだらけで炎上してる……なんでええええ!?」
完璧にデバッグしたはずの正式版だったが――まるで湧いて出てきたかのように、数々のバグがプレイヤーによって見つかってしまい、ネットはお祭り騒ぎ。バグを見つけた者が次々と動画を投稿し、マイナス方向で話題作になってしまった。
ついた蔑称は<バグリングオンライン>、略称バグ林。
・チュートリアルボスが、終盤ボスのモーションを使用してきて、進行不可。
・ジャンプ攻撃連打で壁抜け
・補助系ジョブである吟遊詩人で脳筋にするのが最適解なビルド
…… etcetc.
社員一同でバグ修正をするも、一つ潰せば二つ増える謎現象で、そこはバグの無限地獄と化していた。
一週間家に帰っておらず、歩く死体と化していた陽奈は、朦朧とした意識のままネットでたまたま見た〝デバッグ神社〟なるものを作ってしまう。
「ううう……もう神頼みしかないよお……デバッグ神様あああ」
「呼んだ?」
「なんか出たあああああああああ!?」
出てきたのは、バクという動物に似た、謎のモフモフ神様――バグ神様だった。
「バグ魔を倒さない限り、バグは消えないだろうねえ」
「倒すってどうやんの!?」
「ゲーム内でやるしかないねえ。僕の力でゲーム世界に行けるようにしてあげよう。自分の作ったゲームだから、余裕でしょ?」
こうして陽奈はバグりまくったゲーム世界と現実を行き来しつつ、<バグ魔>退治に奔走するのだった。
開発者だからこそ知り得る知識をフル動員しつつ、バグを使うことを厭わない<覚悟の攻略>を開始した陽奈。
それはやがて彼女の同僚のみではなく、一般プレイヤー達も巻き込み、一大騒動となっていく。
そして彼女はこう叫んだと言う。
「誰だこんなバグゲー作ったのはあああ!!! 私や……」
・掲示板回あり
・このお話はフィクションであり、既存の企業・団体・作品とは一切関係はありません
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