異世界恋愛 完結・全10話

残り物には福がある、宰相様の胃袋も掴めます

九葉(くずは) 2026/01/08 公開 2026/01/08 12:19 更新

あらすじ

「君は地味で華がない」
そう言われて婚約破棄された時、私が感じたのは絶望ではなく解放感だった。
王太子オスカーの完璧な補佐役として、書類の山と格闘し続けた十年間。
やっと自由になれる。
私は迷わず異動願を出し、王宮の掃き溜めと呼ばれる裏厨房へ向かった。

そこは食材が乱雑に放置され、悪臭が漂う無法地帯。
けれど私には、誰にも言っていない秘密があった。
私の魔法は、時間を巻き戻すほど強力ではないけれど、野菜の鮮度だけは完璧に守れるのだ。
誰も見向きもしないしなびた野菜や、硬くなったパン。
それらを丁寧に蘇らせ、温かいスープに変えることが、私のささやかな幸せだった。

ある深夜、厨房にふらりと現れたのは、過労で幽霊のようにやつれた宰相ディルク。
国一番の切れ者と恐れられる彼が、私の作った残り物のポトフを食べて涙を流すなんて。
「生き返った」
その一言から、私の静かな隠居生活は終わりを告げる。

毎晩のように訪れる宰相、匂いにつられて集まる騎士団、そして激務に倒れそうな文官たち。
私の料理はいつしか、王宮の裏側で働く人々の最後の砦となっていく。
一方で、私を追放した王太子たちは気づいていなかった。
華やかな晩餐会よりも、茶色いお弁当の方が、人の心を動かす力があることを。

胃袋を掴まれた男たちが、国を揺るがす反撃に出るとき、地味な令嬢の本当の価値が問われる。

ポイント

総合ポイント 4,742
日間ポイント 0
日間ランクイン 11
最高順位 80
評価ポイント 3,95283.3% ブクマ×2 79016.7%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

ブクマ
395
感想
2
レビュー
0
評価者数
465
平均評価
8.50
週間読者
0

ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
ブクマ 395+0(7日間)
396 395 394 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 3,952+10(7日間)
3,950 3,945 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 395 ±0 3,952 ±0
10/31 395 ±0 3,952 ±0
10/30 395 ±0 3,952 ±0
10/29 395 ±0 3,952 +10
10/28 395 ±0 3,942 ±0
10/27 395 ±0 3,942 ±0
10/26 395 ±0 3,942 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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