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あしや 2026/10/13 公開 2026/10/14 07:54 更新
厳しい冬に閉ざされた、北方のニヴェリス王国。
ある日、「ニヴェリスの銀狼」と呼ばれる伯爵アルジェン・ヴォルフェルトは、雪深い山道で倒れている一人の女性を発見する。
黒髪に琥珀色の瞳を持つ、美しい女性。
彼女はリディアと名乗ったが、どこから来たのか、なぜ雪山を越えようとしていたのか、多くを語ろうとはしなかった。
ただ、その瞳には、何かを失った者だけが知る深い悲しみが宿っていた。
閉ざされた街道が再び開くのは、雪解けの春。
行く当てのないリディアを、アルジェンは一時的に屋敷へ迎え入れることにする。
仕事と領地の責務を何より優先してきた寡黙な伯爵と、過去を語らない謎めいた女性。
本来なら交わるはずのなかった二人は、同じ屋根の下で長い冬を過ごすことになる。
やがて、何気ない日々の中で少しずつ心を通わせていく二人。
しかし、リディアが胸に秘めた過去は、静かに彼らの運命を動かし始めていた。
――これは、居場所を失った一人の女性が、再び誰かを信じるまでの物語。
そして、孤独を当たり前としてきた銀狼が、生まれて初めて「自分の意思でそばにいてほしい人」を見つける物語。
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