現実世界恋愛 短編

『死役所の窓口で「一番幸せだった記憶」を提出してくださいと言われた。~最期に僕が手放した、世界で一番惨めな一日のこと~』

結光 2026/03/31 公開 2026/03/31 08:53 更新

あらすじ

「死後の手続きです。あなたの人生で一番幸せだった記憶を一つ、天国への通行証として提出してください」
真っ白な空間。くたびれたスーツの男にそう告げられた僕は、自嘲気味に笑った。
27歳で病死。闘病に明け暮れ、金も未来も失い、最愛の恋人・陽子にさえ酷い嘘をついて追い払った。
僕の人生は、ただの燃えカスだ。幸せなんて、一滴も残っちゃいない。
ところが、男が僕の記憶から引っ張り出してきたのは、よりによって**「人生最悪の日」**の光景だった。
土砂降りの雨。ボロアパート。ずぶ濡れのまま、一人で啜った半額のハンバーグ弁当。
味がしなくて、惨めで、情けなくて。あんな記憶、一番いらない。
「……いいえ。あなたはあの時、泣きながらこう思ったはずです。――**『あぁ、腹が減ったな』**と」
絶望のどん底で、それでも僕の体は「明日」を求めていた。
彼女を傷つけてまで守りたかった「未来」があった。
泥水を啜るようなその記憶こそが、僕が僕として生きた、唯一の証明だったんだ。
これは、天国へ行くために「一番大切な痛み」を手放そうとした僕と、
その記憶の片隅で、今も僕を待ち続ける彼女との、
世界で一番不器用な、愛の答え合わせ。

ポイント

総合ポイント 172
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 15891.9% ブクマ×2 148.1%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

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8.78
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ブクマと評価ポイントの推移

10/28〜11/03(7日間)
ブクマ 7+0(7日間)
8 7 6 10/28 10/31 11/03
評価ポイント 158+0(7日間)
159 158 157 10/28 10/31 11/03

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/03 7 ±0 158 ±0
11/02 7 ±0 158 ±0
11/01 7 ±0 158 ±0
10/31 7 ±0 158 ±0
10/30 7 ±0 158 ±0
10/29 7 ±0 158 ±0
10/28 7 ±0 158 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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