異世界恋愛 短編

砂漠の迷宮ホテルの冷徹支配人に拾われました 〜最下層の洗濯係ですが、なぜか極甘に囲い込まれています〜

まったくもー 2026/05/12 公開 2026/05/12 22:17 更新

あらすじ

 職人としての思考のノイズが警鐘を鳴らし、私は無意識のうちに、濡れた布を持った手をドレスへと伸ばそうとした。

 だが、その手首をぐいと強引に引かれ、私は彼の広い胸に再び閉じ込められる。
 ハッと息を呑んだ拍子に、指先から濡れた布がポトリと床に落ちた。職人としての理性が、音を立てて手放されていく。
 手に残る冷たく湿った薬液の感触と、彼から伝わる圧倒的な体温。先ほどまで部屋を支配していた死と陰謀の冷気すらも、むせ返るような彼の甘い熱に強制的に塗り潰されていく。

 ふっ、と耳元で小さく笑う吐息が、直接鼓膜を甘く揺らした。
「ただの洗濯係が、毒物の成分を嗅ぎ分けるものか。……君は本当に私の救いだな。君がいなければ、私は不眠で倒れるか、この陰謀に足元を掬われていただろう。ああ、やはり君をこの部屋から出したくない」
 低く掠れた声で囁かれ、首筋に甘いキスが落とされる。
 背筋がゾクゾクと粟立ち、私は身をよじった。

「だ、だめです。ザイード様はすぐに対策の指揮を執らないと……それに、ドレスの処理も早く終わらせないと生地が……っ」
「実務はハキムたちに任せておけばいい。ドレスなど、後で新しいものを用意させれば済むことだ。私にとって今一番重要なのは、見事な働きをした君に、たっぷりと褒美を与えることだ」
「褒美って……んっ」

 反論しようとした唇は、強引に、けれどどこまでも甘く塞がれた。
 シュワシュワと微かに鳴っていた薬液の音も、朝の静寂も、すべてが彼の熱の中に溶けて消え去っていく。
 冷徹な支配人は、私の前でだけはその仮面を外し、底なしの溺愛で私を甘く絡めとる。
 地下の洗濯係だった私が、どうしてこんなことになってしまったのか。
 答えは出ないまま、私は今日も彼の甘い拘束に抗うことを諦め、そっと目を閉じるのだった。

ポイント

総合ポイント 28
日間ポイント 0
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最高順位 [未取得]
評価ポイント 2485.7% ブクマ×2 414.3%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/25〜10/31(7日間)
ブクマ 2+0(7日間)
3 2 1 10/25 10/28 10/31
評価ポイント 24+0(7日間)
25 24 23 10/25 10/28 10/31

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/31 2 ±0 24 ±0
10/30 2 ±0 24 ±0
10/29 2 ±0 24 ±0
10/28 2 ±0 24 ±0
10/27 2 ±0 24 ±0
10/26 2 ±0 24 ±0
10/25 2 ±0 24 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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