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虎戸リア 2021/05/27 公開 2025/01/05 12:00 更新
コミカライズ単行本一巻、絶賛発売中!
数々の画期的な軍用魔術によって周辺国を支配していった、魔術国イングレッサ。その覇道を裏から支えていたのは若くして大魔導師の地位まで登り詰めた男――ヘルト・アイゼンハイムだった。
しかしその才能に嫉妬した宮廷魔術師は、このまま生かしておけばいずれ敵になると王を唆し、不意打ちでヘルトの魔力を奪って無力化した上で、戦争犯罪者として処刑した。
しかしヘルトはなぜか気付けば、前の戦争で滅ぼし、焼け野原と化したエルフの国の生き残りである王女イリスの前に立っていた。
「あん? 誰かと思えばエルフじゃねえか」
「やったあ英雄召喚成功だ! って貴様はヘルト・アイゼンハイム!! 我が国を滅ばした恨み、忘れはしないぞ死ねえええ!! エルフ殺法木の葉崩し!!」
「喜んだり怒ったり忙しいやつだな……つうかもう俺死んでるんだが」
「なんで、あんたが召喚されるのよ! 過去の英雄で最も強い魔術師を喚び出したつもりだったのに!」
「だったらお前の魔術は成功しているぞ。この星のこれまでもこれからも……一番強い魔術師は俺だからな」
「……お手」
「ぐわあああ、身体が勝手に!!」
「私の国家再建に手を貸してくれたら、解放してあげる」
「てめえ、絶対ぶっ殺す。だがまあ、丁度いい。ちっとばかしあの国には、私怨があるからな」
こうして二人は組んで、国家再建を開始する。しかし、当然それをイングレッサは見過ごさず、軍や刺客を派遣した。
「かはは……無駄だよお前ら。その魔術、誰が理論構築したと思ってる? 弱点も対処方法も全部把握済みだよ」
「魔力はいくらでもあるからね」
「エルフ魔力貯金最高かよ。クソ燃費悪ぃ魔術を使い放題とか世界支配できるぞこれ」
「マスターを貯金扱いすんな!」
喧嘩しながらも、次々と戦果を上げていく二人の周りにはいつしか英雄と呼ばれる者達が次々集まり、そしてヘルトなきイングレッサは宮廷魔術師と王によって腐敗化し、度重なる敗戦によって次第に弱体化――やがて滅びに至るのだった。
これは――やがて、歴史書に最も偉大なる女王と呼ばれることになるイリスを、ブツブツ文句を言いながらも支えた、最強の魔術師と呼ばれた一人の英雄の物語だ。
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