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鍋島五尺 2023/02/12 公開 2023/02/12 20:00 更新
君と会うのはいつぶりのことだろう。きっと最後に会ったのは君が出て行った日だ。
あの日からもう3年も経ってしまった。君がいなくなってから僕の毎日は変わった。いや、何も変わってはいないのかもしれない。変わったのはきっと僕だ。君が僕の部屋に来る前はこんな生活だった。一人の部屋。風が吹くだけでガタガタ鳴る窓と狭い布団。僕の手が届く距離に全てがあって、僕だけの国だった。
初めは思っていたほどうまくいかなかった。生まれた場所も、育ってきた環境も何もかもが違う他人だ。当たり前だろう。ぶつかることは何度もあった。人と人はこんなにも分かり合えないんだということに気が付いた。それが例え愛し合う二人だとしても。それでも僕らはお互いを知って、徐々に生活は溶け込んでいった。狭い布団の中、僕らは抱き合って眠った。二人の部屋はこれ以上ないほどに素晴らしかった。あの時は気がついていなかったけれど、それは楽園そのものだった。いろんなものを君と一緒に見て、いろんなものを君と一緒に食べた。おいしいねって笑い合って。いつでも君と一緒に暮らした。なんでも君と分け合った。君といる日々こそが僕の幸せだった。
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