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蒼井茜 2026/01/07 公開 2026/05/06 17:00 更新
大きな戦争があった。
それが二度発生し、大量殺戮兵器まで使用された。
そんな大戦の後、人類は脳内に直接告げられた。
『人類が一定の技術力を取得しました。これによりワールドクエストを発令します。人類進化のために神々は試練を与えるとともに助力を惜しみません』
それはまさしく、文字通りの意味での天啓だった。
世界各国に、後にダンジョンと呼ばれるものが生まれた。
そしてその中から、これまた後にモンスターと呼ばれる存在が湧き出るようになった。
モンスターは基本的にダンジョンから外に出ることは無い。
だが間引かねば溢れ、災厄となる。
そんな存在を各国はどう対処するべきか迷い、そして遅れに遅れた結果事件が起こった。
スタンピード、そう呼ばれる災厄により戦争よりも多くの命が奪われたのである。
いくつかの国は戦争とスタンピードの両方の打撃で滅び、更に残った国も再建に追われた。
もはや誰が勝った負けたの話ではなく、人類全員が存続をかけてダンジョンに対処しなければならなかった。
そんな時、白羽の矢が立てられたのが核爆弾による被害を受けた日本であるというのは、これまた面倒なことに政治が関わっていたのだろう。
とはいえ、この勅命の前に日本もただ頷いただけではない。
というよりはそんな事言われる前からやっていたのだ。
元々物資の質は最上なれど、採取にあたり採算が合わないとされていた土地である。
そんな中でモンスターという危険はあるが、多くを焼かれ今日の糧すら危うい者達がせめて金になる物をと、あるいは口減らしとして自らダンジョンに潜っていった。
そして持ち帰ったのは希少金属の山々に、溢れんばかりの食糧、そして魔石と呼ばれる高エネルギー物質と、常人を指先ひとつで殺せるほどの膂力、更には魔法と呼ばれる埒外の法則であった。
これらを隠蔽していた当時の日本政府だったが、どうせならば派手に恩を着せてやろうと情報を小出しにしつつ、足場固めに走った。
そして政府公認のダンジョンを探る者達、つまり探索者が生まれたのである。
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