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雪乃 直 2019/12/15 公開 2019/12/15 16:10 更新
【この世界は、ノイズだらけ……】
主人公の律は、仕事や外出の度に聞こえてくる誰かの悪口や怒鳴り声、街中に響き渡る程の大きなクラクションの音、怒りをそこにぶつけるかのようにバタンッと乱暴に閉められた扉の音。
そんな音ばかりが聞こえてくる律は、そんな世間をシャットアウトするように外出する時は、いつもイヤホンで音楽を聴くようになった。そして、外で聞く音楽はクラシックとジャズと決めている。
無駄が無く、音と音の素晴らしい重なりや表現で心が落ち着く。
だから、律は「声」を求めず、「歌」を拒絶していた。
そんなある日、いつも使っているイヤホンが充電切れで使えなくなってしまったことをきっかけに公園で路上ライブをしている女性と出会う。
彼女の歌声の綺麗さに驚き、思わず立ち止まり彼女の歌を聴くことにした律は、今まで自分が拒絶していた「歌」を「聴きたい」とその時、初めて思った。
他の人とは比べ物にならない程、綺麗な歌声を聴いた律は、彼女の歌をもっと聴きたいと思い彼女のCDを手に取る。その日から外出する時もずっと彼女の歌を聴くようになり、不思議と彼女の歌を聴いていると街中で人の優しさやあたたかさを目にする事が増えて、今までの様な乱暴な音を感じなくなっていた。まるで、彼女の歌声に魔法を掛けられたかのように見える世界が大きく変わった。
そして、また仕事終わりに彼女の路上ライブ行き、律は彼女と無事に再会を果たし、彼女の有無を言わさない急な誘いでそのまま二人で食事に行くことに。
そんな遠慮も配慮も無い嬉しい誘いをきっかけに律と彼女の距離は次第に縮まり、お互いを意識するようになる。
「好きな人には自分の好きなものも好きになってもらいたい」彼女のこの言葉をきっかけに二人の恋が始まる。
この作品はpixivにも掲載しております。
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