推理 連載中・全1話

    紫水晶の秘宝   その4  ――ソロモンの財宝の秘密――

堀本廣 2021/10/14 公開 2021/10/14 09:38 更新

あらすじ

 平成9年6月21日、岸田洋殺害の訃報が入る。早朝、坂本太一郎、磯部珠江、岸田幾よ、吉岡刑事らは伊勢警察署に向かう。約3か月前、岸田洋は伊勢に行くと言って消息を絶っていた。
 伊勢の岸田邸で岸田洋の葬儀が行われる。数日後、今度は四日市警察署から中村作二が保護されたとの連絡が入る。彼は磯部作太郎の嫁とめが伊勢に移った後、中村健太郎との間に生まれた。平成9年1月に殺害された磯部幸一とは義弟に当たる。
 坂本太一郎、磯部珠江、吉岡刑事らは急遽四日市署に向かう。担当の刑事から、中村作二は衰弱が激しく、緊急入院させたという。2時間ばかりの事情聴取はすでに行っており、中村作二の口から驚愕すべき事実が明らかとなった。
 彼は磯部幸一や岸田洋らと共に磯部家の財宝探しに奔走しており、磯部幸一死後、脅迫電話がかかったり、身の危険を感じて、四日市に身を潜め、岸田洋と秘かに行動を共にしていた。
 その彼が、磯部作次郎を殺したのは、磯部幸一、その片棒を担いだのが岸田洋と主張。
 四日市署にの担当官から、岸田洋が夫磯部作次郎殺害に関係していたと知らされた時、磯部珠江の衝撃は大きく、以後彼女は伊勢の生家に閉じこもり、2度と常滑に帰る事はなかった。
 一方、常滑に帰った坂本は、磯部家の財宝探しに精を出す。
磯部作次郎の資料から常滑の常石神社が磯部家の財宝の在り処を解く鍵だと知る。ただし磯部作次郎に資料はここまでで、後は、坂本は手探りで財宝探しに専念する事になる。
 坂本は常石神社関係の資料から、昔は常石と書いてとこなめと読んでいた事を知る。応仁の乱後、古社は、常石神社、大善院、神明社の3社に分祀されたという。その理由として戦乱で神宝が失われるのを防ぐためとあるが、それだけの理由ではないと直感する。
 しかしそれを証明する資料は存在しない。何の為に分祀したのか。坂本は磯部家の財宝隠しと関係があると見たが、彼の前には大きな謎が拡がるのみだった。

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