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鳩胸そる 2026/10/14 公開 2026/10/30 07:10 更新
【全11万字・本文完結済/毎日更新】
故郷を魔王に滅ぼされ、家族を失った17歳の少年イクタ。
死の淵で神から授かったのは、無尽蔵に物資と魔力を生み出し、どれほど傷ついても再生する無敵の力――『無限炉』だった。
その力で人々を救い、救世主と呼ばれるようになったイクタは、元騎士団長ガディアス、闇商人セドラとともに、王都から見捨てられた人々を守るため戦い続ける。
食料も、武器も、魔力も尽きることはない。どれほど傷ついても身体は元に戻り、何度でも立ち上がることができる。
しかし、力を使いこなすほどに、イクタは少しずつ人間としての感覚を失っていく。
腹が減らない。眠らなくてもいい。痛みさえ消すことができる。
傷ついても治る。疲れても動ける。ならば、自分が戦い続ければいい。
「僕は、まだ戦えます」
そう言って笑う少年を、ガディアスは止められない。
守りたい。休ませたい。だが、彼の力がなければ人々を守れない。
戦い方を教え、救世主として導いてきた自分自身が、少年を戦場へ立たせ続けている。
無限の力を持つ救世主は、いつしか自分自身を救うことを忘れてしまう。
無限なのは力だけ。少年自身は、無限ではない。
世界を救う少年を、誰が救うのか。
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