ポイント
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
読者の反応
- ブクマ
- 0
- 感想
- 0
- レビュー
- 0
- 評価者数
- 2
- 平均評価
- 9.00
- 週間読者
- 0
ブクマと評価ポイントの推移
日別の値
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
総合ランキングの推移
順位を読み込んでいます…
Hellmärc 2026/02/17 公開 2026/02/17 21:51 更新
大学のゼミで出会った彼は、静かで、言葉が少なく、どこか現実から半歩だけずれている男だった。恋愛の言葉を使わない。
愛しているとも、付き合おうとも言わず、感情はいつも、比喩の中にだけ置かれる。
友人の「元恋人」だったという事実は、彼女の胸に小さな棘を残す。
それでも、視線は自然に彼を追ってしまう。
彼は、彼女の手を見る。利き手を見抜き、過去を言い当て、そして「シロクマの王国」という、どこにも存在しない場所の話を始める。
そこでは、誰も矯正されず、誰にも期待されない。ただ愛だけがある白い世界だという。
それが寓話なのか、誘惑なのか、逃避なのか、彼女にはまだ分からない。けれど彼の言葉に触れるたび、彼女は長いあいだ隠してきたもの――手と、本当の欲望を、静かに思い出していく。
彼は言う。
「左利きしかいない国があるんだ」
白い雪と白い獣だけの、誰にも踏み荒らされない王国。
冗談のようで、寓話のようで、
それでも彼の語る世界は、なぜか胸の奥に引っかかる。
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
順位を読み込んでいます…