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かき揚げ 2017/07/10 公開 2017/09/11 19:59 更新
「世界樹ユグドラシルが、枯れ始めてるだと!?」
王国一の占い師が告げた、世界崩壊の前兆。大樹の恩恵を受けて生活していた人々にとって、その不安は隠しきれず、国中を覆い尽くした。
なんとか事態を食い止めようと、王様は奮闘するも一向に大樹の衰えは止まらない。
「もう手立てはないのか……」
万策尽きたと諦めかけた時、占い師が執務室に駆け込んでくる。
王妃の懐妊の知らせであった。喜ばしい出来事に胸が高鳴るが、我が子が生まれ成人になる頃には世界が崩壊してるだろう。
意気消沈の王様に、占い師は言う。
「王よ。我が葉脈の読みにて、お子は『緑の守り人』と出ました」
「『緑の守り人』? それは、おとぎ話ではないのか?」
「そうです。ですが、あれは決して嘘ではございません。『世界樹の力弱まる時、守り人は現れ、大樹を救うだろう』。まだ、世界を諦めてはなりません」
王様の眼に力が戻る。直ぐさま部屋を出て、王妃の元へ向かう。
もし昔話が本当だとするなら、我が子は世界の命運を背負って生まれてくる。出来ればそのような大役は私が背負うべきことなのに――。
◆
やがて時は流れ、第一子が生まれたことを民は告げられる。
王に抱かれたその子の腕には『緑の守り人』の証である、葉の紋様が現れていた。
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