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ソナラ 2021/09/22 公開 2021/09/22 20:00 更新
教師オースティンは学問に狂っていた。人生の大半を研究に費やし、世界のありとあらゆる謎を解き明かすことを本懐としていた。
これまでに何度も転生を繰り返し、そのたびに新たな学問に触れては次の学問へと意識を向けていた彼は今、世界のあらゆる叡智が集まるユグドラス総合学院で教師をしていた。
彼が教えていたのは超マイナー学問の縫合術。ただでさえ肩身が狭いのに、加えてどういうわけかその教室には、ユグドラス総合学院に知らぬ者はいないと言われるユグドラス王国の姫、リアリス第二王女が参加していたものだから、周囲の余計な嫉妬を買っていた。
結果、無能な上司、ユグドラス王国の貴族という地位だけでオースティンの上に立っていた男に学院から追放されてしまう。
そのことで学院を見限ったオースティンは、王国を離れることを決意する。
リアリスが後悔し、上司を学院から排除するものの、その時にはすでにオースティンは学院を離れてしまっていた。
そうして一人(正確には、相方の精霊がいるのだが)自由の身となったオースティンは、旅先の宿屋である少女と出会う。
その少女はオースティンが知らない、未知の魔術を操る少女だった。当然、これに興味を示すオースティン。
しかし、この時彼は同時に、彼の長い長い転生人生において初めての出会いを果たすことに成る。
少女――ライラはアイドルを志していた。オースティンは彼女の魔術を目にすると同時に、彼女のアイドルライブもまた、目にするのだ。
彼らはまだ知らない、この時オースティンが目にしたライブが、彼の長い長い研究人生に衝撃的な変革をもたらすことを。
このことが、巡り巡って、余りにも大きな事件の引き金となることを、まだ誰も知らない。
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