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草風緑 2026/05/21 公開 2026/05/21 00:09 更新
月待町の恋時計シリーズ第1巻
恋をすると、不思議なことが起きる町、月待町。
告白の手紙は朝になると白紙に戻り、片思いの髪には小さな星が咲き、失恋した人の頭上には雨雲が浮かぶ。
町の人たちは、それを「恋時計が動いたんだね」と呼んでいた。
日向こよみには、昔から困ったことがある。
誰かを好きになりそうになると、その人の声だけが聞こえなくなってしまうのだ。
聞こえなかった言葉の謎を追って、こよみが向かったのは、丘の上に立つ古い時計塔。
そこで出会ったのは、恋で迷った人を導く、少し意地悪で不器用な魔法使い、時守蒼夜だった。
白紙になる恋文。
髪に咲く星。
晴れた日にも降る失恋の雨。
そして、四時十二分で止まったままの時計塔。
恋に迷う人々を助けるうちに、こよみは気づいていく。
蒼夜が大切な記憶を失っていること。
月白色の古い手帳に、自分の知らない過去が隠されていること。
そして、こよみにだけ聞こえない、蒼夜の“大事な言葉”があることに。
半分の月の日、忘れていた約束がよみがえるとき、止まっていた初恋の時間が動き出す。
少し不思議で、少し切ない。
聞こえなかった言葉を、もう一度聞きにいく恋物語。
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