ヒューマンドラマ 短編

10年かけて貯めたお金で買ったタワマンが、夫と不倫相手の家になっていた

熾星 2026/09/17 公開 2026/09/17 18:15 更新

あらすじ

結婚五周年の日だった。

 仕事が予定より早く終わり、三千万円の住宅ローンをようやく完済したばかりのタワーマンションへ戻ると、リビングのソファに一本の髪が落ちていた。

 赤みがかった茶色の長い髪だった。私の髪は黒く、長さも肩までしかない。

 嫌な予感がしてウォークインクローゼットを確認すると、見過ごせない痕跡が次々に見つかった。Diorのコートの襟には見覚えのない口紅がつき、Tiffanyのブレスレットが一本なくなっている。ほとんど履いていないLouboutinのヒールにも、はっきりと使用跡が残っていた。

 写真を撮り、「重要な会議中」のはずの夫――圭介へ送った。

『家に誰か入ったみたい。警察に相談する』

 それから十分もしないうちに、玄関が勢いよく開いた。

 圭介は息を切らしていた。

「今日、なんでこんなに早く帰ってきたの?」

 第一声がそれだった。

 答えるより先に、玄関から顔認証ロックの電子音が響いた。

 赤茶色の長い髪をした女が、両手いっぱいにショップバッグを提げて入ってくる。

 足元にあるのは、私のLouboutinだった。

「圭介さん、ちょっと持って。もう手が痛いんだけど」

 そこまで言って、女はようやく私に気づいた。

 一瞬だけ目を見開き、すぐに不満そうな顔で圭介を見る。

「……なんでまだいるの?」

 壁の時計を見て、さらに眉を寄せた。

「もう八時過ぎてるよ。八時からは私と過ごすって言ってたよね? ローンを払い終わったら、ちゃんと話すって言ってたじゃない」

 女と圭介を交互に見た。

 四年以上、毎月ローン残高を確認しながら働いてきた。少しでも早く、この家の借金をなくしたかったからだ。

 けれど、ここで日常を過ごしていたのは、どうやら私ではなかったらしい。

ポイント

総合ポイント 308
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 29696.1% ブクマ×2 123.9%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

ブクマ
6
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平均評価
7.59
週間読者
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ブクマと評価ポイントの推移

10/24〜10/30(7日間)
ブクマ 6+1(7日間)
7 6 5 4 10/24 10/27 10/30
評価ポイント 296+32(7日間)
280 10/24 10/27 10/30

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/30 6 ±0 296 ±0
10/29 6 ±0 296 +10
10/28 6 ±0 286 ±0
10/27 6 ±0 286 ±0
10/26 6 ±0 286 +12
10/25 6 +1 274 +10
10/24 5 ±0 264 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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