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こうた 2026/10/21 公開 2026/10/28 21:10 更新
大阪の下町に暮らす大野健太、35歳。自動車部品工場で働く独身男性で、高校時代は強豪野球部に所属していたが、恋愛経験は一度もない。彼が所属する草野球チーム「ドリーム・エース・ナイン」の仲間たちも、野球の実力は中途半端、恋愛経験も乏しい。それでも高級な野球用品を買い集め、口だけは一人前の恋愛論を語っている。
2020年春、新型コロナウイルスの流行で草野球の活動が制限され、健太は孤独と将来への不安を感じ始める。40歳までに恋人をつくろうと決意するが、女性に親切にされると好意があると思い込み、空回りを繰り返す。
物語では、健太の恋愛と草野球が密接に連動していく。女性の気持ちを確かめず、自分の思い込みで行動する健太は、試合でも仲間の意見を聞かずに独りよがりなプレーをして失敗する。女性に拒絶されて落ち込めば、練習にも身が入らず、チームの成績も低迷する。一方、仲間たちも恋愛の失敗を笑い合いながら、自分自身の問題から目をそらしている。
看護師、会社員、保育士、スポーツ選手など、さまざまな女性との出会いを通じて、健太は相手にも自分とは違う事情や気持ちがあることを学んでいく。草野球でも、過去の栄光や高価な道具に頼るのをやめ、仲間を信頼し、地道な練習を重ねるようになる。
恋愛では相手の意思を尊重すること、野球では仲間を信頼すること。二つの経験が重なるにつれ、健太とチームは少しずつ変わっていく。
2025年3月、40歳を迎えた健太には、まだ恋人がいない。草野球でも優勝は果たせていない。それでも、以前のように他人のせいにせず、自分の未熟さを認められるようになっていた。
性欲と見栄に振り回されてきた男が、恋愛と草野球を通じて他人と向き合うことを学んでいく。これは、勝ち負けだけでは測れない人生の成長を描く、笑いと切なさの人間ドラマである。
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