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ふたーなる 2026/10/12 公開 2026/10/12 16:00 更新
「エルネア・ヴァルケン! 私はお前との婚約を破棄する!」
第一王子ラウディスは、王宮の大広間でそう宣言した。
理由は、エルネアが自分の改革案に反対ばかりするから。
しかし、彼女が指摘していたのは、改革を実現するために考えなければならない問題ばかりだった。そんな彼女の言葉に耳を貸さず、ついに婚約破棄を突きつけた王子だったが――。
翌日、彼は何事もなかったかのようにエルネアを呼び出し、とんでもないことを頼んできた。
「私に、新しい婚約者を紹介してくれ!」
婚約者としては不適格だと切り捨てた相手に、今度は自分の結婚相手探しを任せるというのだ。
当然、エルネアは断ろうとする。だが、王子が自分の欠点を理解し、最終的には自分自身で結婚相手を選ぶと約束するならば、手伝ってもよいかもしれない。
こうして始まった、元婚約者の新しい婚約者探し。
外交に優れた王女、芸術の才能を持つ令嬢、魔法学の天才、王子の幼馴染み――。候補者たちは誰もが魅力的で、王子の伴侶として申し分ない人物ばかり。
それなのに、エルネアは誰一人として認めようとしなかった。
「なぜだ! 彼女は完璧だったではないか!」
「完璧であることと、殿下にふさわしいことは別の問題ですわ」
そもそも、王子は何を基準に結婚相手を選ぶべきなのか。そして、自分が否定したものを再び求めることに、どんな意味があるのか。
婚約破棄から始まった奇妙な婚約者探しは、やがて王子自身にも、自分の選択と向き合うことを迫っていく。
**否定することで前に進めても、否定しているだけでは世界は回らない。**
これは、婚約を破棄された令嬢と、何度否定しても彼女を頼ってしまう王子が織りなす、少し理屈っぽくて、どこかおかしな婚約破棄の物語。
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