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小鳥遊 2024/10/25 公開 2024/12/11 02:00 更新
昔、父(公爵)と義母(公爵夫人)と義兄2人と義弟1人と一緒に暮らす私生児がいた。
父の方が、今の義母と結婚する前に愛し合った平民から生まれた子供、それが私生児エヴァであった。
私生児である以上、使用人には白い目で見られた。だが、家族中はとても良かった。
一緒に遊んで、出掛けて、外食は必ず家族全員で行って、勉強で分からないところがあれば兄や父に聞いていた。
この生活が、これからも続くものだと、エヴァは信じて疑わなかった。エヴァが10歳の時までは。
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長男が13歳、次男が11歳、エヴァが10歳、義弟が9歳の時、エヴァは義母と2人で買い物に行った。
義母は、父が連れてきた、しかも私生児の子供であるエヴァを見ても、ただ「娘が出来て嬉しいわ」と、温かい声をかけてくれただけだった。
そんな義母との買い物。
楽しくないはずがなく、エヴァは義母との買い物を満喫した。
その帰り。
馬車に乗っていると
__ガクン__
大きくバランスが崩れ、外ではまた大きな音がした。
何事かと、馬車を降りたかったのに、その前に義母はエヴァの身体全体を包み込むように抱きしめた。
「お義母様…?」
刹那、妙な浮遊感に襲われた。
かと思えば、次は強烈な痛みが走った。
まるで、叩きつけられたような感覚だった。
「いたた…。お義母様、だいじょう、ぶ……、っ!?」
エヴァは身体を強く打ち付けられたものの、意識を失うほどの痛さはしていなかった。
しかし、義母は違った。
打ち付けられた方から、頭に血を流して、それでもエヴァをまだ抱きしめていた。
「お義母様!大丈夫ですか!?頭に血が…!」
「…エヴァ、…」
「…はい、何でしょうか、お義母様」
「貴女が私の娘で良かったわ。愛してる。エヴァはちゃんと生きるのよ」
言葉だけを残して、義母は意識を失った。
「お義母様!お義母様!お願いです…、目を覚ましてください…!私を抱きしめてる場合ではありません!」
その日、しばらくしてから馬車が見つけられた。
見つけられるまでずっと、エヴァは義母に抱きしめられたままだった。
その間、義母の身体は段々冷たくなっていった。
義母は助かる。そう信じていた。
でも現実は残酷で、その日、義母は亡くなった
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