異世界恋愛 完結・全8話

三ヶ月分の思い出ごと、何も無かったことにいたしましょう

九葉(くずは) 2026/07/11 公開 2026/07/11 14:36 更新

あらすじ

恋心に値段をつけたのは、彼女ではない。

王宮で写本を作るネルは、三年間、名前で呼ばれたことがない。夜会では壁際の椅子が定位置だった。隣に座る人もいない。

ある春の末、近衛騎士が手を差し出す。花束が届き、手紙が届き、三曲続けて踊りに誘われた。特別だと囁かれた夜、心臓が一拍だけ重く打つ。

その求愛が、同僚との賭けだと知った。

ネルは泣かなかった。怒りもしなかった。受け取った贈り物を一点ずつ目録に記し、押し花の一枚まで番号を振って全件返送した。

添えた手紙は、一行だけだった。

騎士は弁明に訪れた。ネルは来客記録に所要五分と書き込み、写本に戻る。恋の話は一秒も始まらなかった。

三ヶ月の恋を事務処理で返された騎士は、そこから本気で恋に落ちていく。けれどもう、名前を呼んでも彼女の目は動かない。

返品された箱の底から、贈った覚えのない花が一枚出てくる。値のつかない野花を、彼女は三ヶ月間、押し花にしていた。

本物の感情を安く扱われた人間が、同じ相手にもう一度差し出すかどうか。その答えは、目録のどこにも書かれていない。

ポイント

総合ポイント 2,296
日間ポイント 2
日間ランクイン 5
最高順位 96
評価ポイント 2,09491.2% ブクマ×2 2028.8%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

ブクマ
101
感想
4
レビュー
0
評価者数
254
平均評価
8.24
週間読者
124

ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
ブクマ 101+0(7日間)
102 101 100 99 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 2,094+0(7日間)
2,095 2,094 2,093 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 101 +1 2,094 ±0
10/31 100 ±0 2,094 ±0
10/30 100 ±0 2,094 ±0
10/29 100 ±0 2,094 ±0
10/28 100 -1 2,094 ±0
10/27 101 ±0 2,094 ±0
10/26 101 ±0 2,094 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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