異世界恋愛 短編

灰狼と薔薇

パレルモ 2026/05/20 公開 2026/05/20 20:30 更新

あらすじ

北方辺境を救った英雄ジークヴァルト・グライフは、人々から「灰狼」と呼ばれ、兵にも民にも崇められていた。

だが今、彼は辺境伯家の北塔に置かれている。
牢ではない。食事も、本も、暖炉もある。
けれど扉には鍵がかかり、彼は自由に外へ出ることができない。

彼を閉じ込めたのは、彼を憎む者ではなかった。
かつてジークを騎士に取り立て、戦場へ送り、英雄にした老辺境伯オットーである。

ジークの名は、もはや一人の男の名ではなかった。
民は彼を救世主として求め、若い騎士たちは彼を旗印にしようとし、王都はその人気を反乱の火種として警戒する。

辺境伯の娘ローゼフェリアだけが、彼を「灰狼」ではなく、ただのジークとして愛していた。

彼女は願う。
彼を婿に迎えればいい。
そうすれば、彼は北塔から出られるのではないか、と。

しかし父は告げる。
ジークを婿に取ることは、彼を救うことではない。
英雄を家に迎えるのではなく、辺境伯家そのものが英雄譚に呑み込まれることなのだ、と。

それでもローゼフェリアは、彼を一人の男として愛することを諦められない。

北塔で交わされる、誰にも認められない小さな婚礼。
胸に挿された白い花。
そして、民衆の前でジークが最後に選ぶのは、灰狼として讃えられることではなく、自ら英雄譚を壊すことだった。

これは、英雄として愛された男を、一人の男として愛した令嬢の短い悲恋。
そして、誰かを伝説にして奪おうとする人々への、最後の拒絶の物語である。

ポイント

総合ポイント 6
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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
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1 0 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 6+0(7日間)
7 6 5 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 0 ±0 6 ±0
10/31 0 ±0 6 ±0
10/30 0 ±0 6 ±0
10/29 0 ±0 6 ±0
10/28 0 ±0 6 ±0
10/27 0 ±0 6 ±0
10/26 0 ±0 6 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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