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海野 月 2017/06/22 公開 2026/08/19 16:51 更新
遠く離れた南米のブラジルで半生を過ごした男「木村欣三郎」。
代々受け継がれてきた醤油屋「いでん」を去り、ブラジルで昭和の時代を駆け抜けた。
気候も異なり、文化も異なる南米「ブラジル」。
彼は、何を求めて「ブラジル」に来たのか。
彼は、日本を逃げてきたのか。
彼は、希望を持って「ブラジル」に渡ったのか。
彼は、希望を失い、日本を捨て、新天地「ブラジル」を目指したのか。
その真相は、だれも知らない。
彼自身、だれにも言わなかった。
彼の人生で二度の結婚をするが、それは、あくまでもくっついただけ。
彼は、婚姻届けなど出していない。それが、のちに問題となるとも知らずに、
家庭円満であればいいと思っていた。そうに違いない。
言葉少なに、太い眉毛と細い垂れた目の彼の顔立ちは、灼熱の大地で農業を営んできたという割には白かった。農作業が苦手だった…というわけでもなかった。
ブラジルに渡り、家具も作り、家も作った。本も読んだ。いわゆる器用なインテリだった。
そんな彼に筆者である私は彼の行動に疑問が残るのである。
なぜ、彼は、代々受け継がれてきた醤油屋「いでん」を後にして、日本を離れたのか。
なぜ、彼は、ブラジルという大地を踏みしたのか。
なぜ、彼は、一攫千金を狙ってみんなのように日本に帰ろうと思わなかったのか。
筆者自身、一世と呼ばれる日本最後?の移民。当初は、日本に帰るつもりでブラジルに渡った。
こんなに長居するつもりは、なかった。それが、もう、25年もブラジル在住になってしまった。
筆者の人生経験と「木村欣三郎」の生き様をだぶらせながら、彼の生涯にわたるわたしの「なぜ」を解き明かしていきたいと思う。
そんな「木村欣三郎」の生き様を「物語」ってみようと思う。
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