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みょん! 2021/08/12 公開 2021/08/31 21:00 更新
士官学校に所属して早くから、男勝りのおてんば娘として名をはせていたリコリス。彼女は持ち前の明るさと正義感もあって、次席という成績で士官学校を卒業した。
リコリスは卒業した日の午後、突然学長に呼び出され、『第五十九番倉庫』という軍需物資の管理官を命ぜられる。隣国との戦争状態にあるとはいえ急すぎるのでは――そう訝しんでいたリコリスに、もう一枚の書類が手渡される。その書類には『任務中に見聞きした内容については、絶対に他言無用とする』、と。いよいよもって怪しいと思いながらも、状況が状況だけに渋々サインするリコリスは、命令に従い、翌朝、士官学校の寮から旅立った。
汽車に揺られて十時間。目的の駅についたリコリスを待っていたのは、一人の軍人だった。
乗せられた軍用車両は、町中ではなく、山の方へ山の方へと走っていく。そして止まる軍用車両、しかし目の前には何もない。リコリスが聞いた言葉は「ここからは歩きだ」。ふざけんな、とは言わず、目の前の人物に手も出さず、卒業してから何度目かの深いため息を付いて歩き出したリコリス。数時間かけて歩いた山道の開けた先にあったのは、軍需物資の保管庫というよりも――一つの家だった。
その建物に近づくと、突然背後から刃物を突きつけられる。リコリスは隙を見てその人物を打ち倒すも、その人物は、年端もいかない少女であった。
リコリスはその建物が『第五十九番倉庫』そのものであること、そして、その中には、七人の少女たちが暮らしているということを知る。そして同時に、そこに住む少女の特殊な『能力』も目の当たりにすることになる。
一人の少女に言われたとおりに軍刀を手渡すと、なんとそれをばりばりと食べ始めた。それどころか、それから手のひらを上に向けて目を瞑ると、食べたものとまったく同じものが少女の手に生み出されたのだった。
一度食べたものを、いくらでも生成することができる、遺伝子操作で『造られた』少女たち。彼女たちが住み、そしていつか戦場へ立つための訓練をする場所が、『第五十九番倉庫』であった。
最初は少女たちとの関係が築けなかったリコリスも、持ち前のおてんばさと行動力、そして甘いパンケーキの力を借りて、少女たちからの信頼を得ていく。仲良くなった少女たちとピクニックに出るなど、平和な時間が過ぎて行っていたが――。
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。
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