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九条ケイ・ブラックウェル 2025/06/13 公開 2026/05/04 00:00 更新
政治家なんて、クソくらえだ。
俺、高遠 陸(たかとお りく)は、そう思って生きてきた。ゲーム会社で好きなゲームを創り、気の合う仲間と酒を飲む。それが俺の全てだった。親父が永田町でどんなデカい顔をしていようと、知ったことか。
――あの男が、「心不全」というあまりに都合の良い死に方をするまでは。
親父の急死。涙も乾かぬうちに後援会に担ぎ出され、気づけば俺は、望みもしない議員バッジを胸につけていた。世間が言うところの、典型的な「ボンボン二世議員」の誕生だ。
退屈な国会、腹の探り合いばかりの派閥会合、頭を下げるのが仕事の陳情対応。永田町という名の伏魔殿で、俺は魂の抜け殻のように日々を過ごしていた。
だが、運命は、そんな俺を見逃しはしなかった。
親父の書斎で見つけた、一冊の古びたノート。そこに記されていたのは、にわかには信じがたい、巨大な陰謀の断片だった。
メディアを炎上させる、くだらない社会論争。国民がそれに気を取られている裏で、静かに、だが確実に進められる売国計画。この国の電力、通信、港湾――まさに生命線(ライフライン)とも言うべき重要インフラを、虎視眈々と狙うアジアの大国“中国”に売り渡そうというのだ。
そして、その計画を主導していたのは、親父の長年の盟友であり、この国の権力の中枢に座る、あの男だった。
ふざけるな。
軽い気持ちで首を突っ込んだ俺を待っていたのは、想像を絶する永田町の闇。親父の死は、ただの病死などではない。この国を売ろうとする裏切り者たちに、消されたんだ!
これは、単なる汚職事件じゃない。
この国の根幹を揺るがす、まごうことなき『国家反逆罪』だ。
気づいてしまった以上、もう引き返せない。見て見ぬふりなど、できるはずがない。
ボンボン? 親の七光り? 上等だ。
連中が俺をそうやって侮っているうちに、こっちは牙を研いでおいてやる。
これは、世間知らずのボンボンが、亡き父が遺したたった一つの「情報」を武器に、この国のど真ん中に巣食う裏切り者たちに戦いを挑んだ、その全記録である
注釈: この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません
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