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佐々木鏡石@『じょっぱれアオモリの星』コミックス発売中 2023/10/10 公開 2023/10/10 12:05 更新
「まさか、この私に靡かない女がこの世にいたとはな――フッ、面白い女だ」
ルックバック王国の王太子であるメレニス・パワー・ルックバックは、いわゆる何ひとつ欠けたところのない、限りなく完璧に近い存在だった。その美貌、圧倒的な才能、頭脳……全てのことが片手間にできてしまう人生はいつしか輝きを失い、彼は周囲の女性が望むままの人間に成り果てていたが、そんなある日、弱小貴族家の令嬢であるリネットの手を取って口づけようとした瞬間、「私は殿下に興味はありませんっ!!」と激しく拒絶されてしまう。
「この私に靡かない女がいたとは……フッ、面白い女だ」と興味を示したメレニスは彼女に執着するが、リネットには既に婚約者がいた。しかもその婚約者は田舎の弱小貴族の倅・オーウェンで、スーパーダーリンな彼とは何もかも劣っている男だった。「あんな面白くない男にお前のような面白い女を渡してなるものか……!」と憤慨したメレニスはいつしか完全にリネットのストーカーと化し、四六時中後をつけ回しては監視するようになる。
雨の日も、風の日も、雪の日も夏の暑い日も彼女らをストーキングしているうち、いつしかメレニスは自分の人生に欠けていたもの――「努力」の素晴らしさを知り、その圧倒的な輝きに激しく感動する。面白くない男だとばかり思っていたオーウェンも、努力を重ねて徐々に見違えてゆき、メレニスは弛まぬ努力で変わってゆく彼を「面白い男だ」と認めるようになる。いつしか彼にとって、リネットたちをストーキングすることは人生の生き甲斐となっていたのだった。
だがそんなある日メレニスは、リネットの実家である男爵家が莫大な借財を理由に困窮し、オーウェンに一方的に婚約破棄を通達してきたことを知って――。カクヨムにも掲載。
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