ポイント
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
読者の反応
- ブクマ
- 77
- 感想
- 0
- レビュー
- 0
- 評価者数
- 120
- 平均評価
- 7.95
- 週間読者
- 102
ブクマと評価ポイントの推移
日別の値
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
総合ランキングの推移
順位を読み込んでいます…
九葉(くずは) 2026/07/02 公開 2026/07/02 12:19 更新
六年間、彼女は誰にも気づかれず、この国を支え続けてきた。
書いた条約も、読み上げられた乾杯の辞も、すべて別人の名前で世に出た。
婚約者として迎えられた誇らしさは、いつしか、代償のない労働に変わっていた。
ある夜、婚約者はこう告げた。
これからは公務に専念してくれればいい、と。
悪意のない、その一言が、六年分の我慢の限界を静かに超えさせた。
数日後、彼女は屋敷から姿を消した。
次に見つかった時、彼女は隣国の外交府で、自分の名前だけを使って働いていた。
皮肉にも、そこはかつて彼女が交渉していた、隣国だった。
彼女が去った国では、静かに、何かが崩れ始めていた。
けれど、当の本人は、振り返る素振りすら見せない。
六年分の沈黙の代償を、誰が、どんな形で払うことになるのか。
そして、自分の名前だけで生きることを選んだ彼女を、待っているものは何なのか。
日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。
「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。
順位を読み込んでいます…