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一丸一 2026/07/19 公開 2026/07/19 23:58 更新
遥か昔。
人がまだ自由を得る前の時代。
世界の全ては古き闇に支配され、万物は己以外を認められずにいた。
ある時、古き闇より現れた一体の竜によって、人は覚醒する。
意思ある者の誕生である。
初めの意思ある者は世界に意味を見出し、続いて覚醒した意思ある者たちは四元を見出した。
やがて竜は古き闇に呑まれたが、人々は五人の意思ある者によって導かれる。五賢者の活躍により古き闇の時代は閉ざされ、五賢者は神へと昇華し、意思ある者の時代が到来した。
創世話が神話として語り継がれて長い年月が経った頃。
封印が弱まり、世界の奥底から古き闇が滲み出ると、人の中には意思を失い、虚人(きょじん)と化す者が現れた。
人ならざる力を得た虚人は、聖女の祝福が施された武器──祝福武器でのみ倒すことができ、祝福武器を持つ事ができるのは教会に認められたごく一部の騎士だけだった。
ただ一人の例外を除いて。
記憶を失い、出自も経歴も不明。しかし、その背には虚人を屠る祝福武器を携えていた。
灰色の大剣に刃は無く、重量も鉄とは思えぬほど軽い。およそ武器とは呼べぬ代物であったが、確かに虚人を倒すことはできる。
その武器を含めた異質な存在から、人々は彼をこう呼んだ。
「業断ち」と。
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