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るうぷ 2026/04/16 公開 2026/04/30 19:20 更新
「私の背中を守ってくれるのは、あんたの不愛想な『声』だけでいい」
「魔法は火力」という脳筋主義の魔道具ギルドをクビになった、45歳のベテランエンジニア・ミツバ。彼がポケットに忍ばせていたのは、異世界の常識を覆す「魔導チップ」だった。
魔力を「力」ではなく「情報」として扱うミツバのエンジニアリングは、銀髪の女冒険者リディとの出会いによって、その真価を発揮し始める。
「なによこれ、すぐ隣で囁かれてるみたいで落ち着かないわよ!」
「骨伝導仕様ですから。……システム起動(ブート)。そのまま動かず、三、二、一……真後ろへ水平斬り!」
ミツバが構築した『ハイブリッド通信プロトコル』。空間伝播と地脈経由をシームレスに切り替えるその技術は、孤独に戦ってきたリディの視界を、命を救う「高精細な情報」へと塗り替えていく。
洞窟の暗闇に潜む死角、地脈のノイズ、そして未知の魔物の脅威。
あらゆるエラーを、ミツバは工房からのリモート監視とライブ・コーディングでデバッグしていく。
「バカ……あんたの声、すごく心強かったんだから。ずっと、隣にいてよ。通信機越しじゃなくて」
命を預ける「同期(ペアリング)」が、やがて独占欲という名の「致命的なエラー」を引き起こすとも知らずに。
これは、枯れた技術の水平思考で異世界をハックする、45歳エンジニアの再就職(スローライフ)と恋のデバッグ日誌。
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