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鷹宮誠司 2026/06/22 公開 2026/07/07 13:29 更新
ロボットメーカーを経営していた村上直哉、三十六歳。
会社経営は順調。
金もある。
女にも困らない。
人生はおおむね満足だった。
だからこそ思っていた。
もう十分だ。
あとは適当に遊びながら生きていこう、と。
――その矢先、あっさり死んだ。
目を覚ますとそこは剣と魔法の世界。
辺境伯家の嫡男カイゼルとして転生した直哉は、第二の人生を手に入れる。
せっかく異世界に来たのだ。
今度こそ働きたくない。
責任も背負いたくない。
面倒事には関わりたくない。
可愛い女の子と酒でも飲みながら気楽に生きたい。
そう思っていた。
本当に思っていた。
だが世の中はそう上手くできていない。
剣聖グラムに地獄のような修行を叩き込まれ、
幼馴染ルセリには毎日のように振り回され、
勇者レオンハルトには勝手にライバル認定される。
その上、王女アリシアまで加わり、気付けば面倒事の中心に立たされていた。
そしてある日。
カイゼルは神授の闘気《融合》に目覚める。
さらに魔鋼の大剣へ《オブリビオン》という名を与えた時から、運命は静かに動き始めた。
虚無。
神代。
忘れ去られた歴史。
魔界の異変。
世界そのものに潜む歪み。
誰も知らないはずの言葉を、なぜ彼は知っていたのか。
なぜオブリビオンは彼を選んだのか。
その答えは、やがて世界の根幹へと繋がっていく。
面倒事は嫌い。
責任も嫌い。
努力も嫌い。
女の子は大好き。
それでも――
仲間が泣いているのだけは見過ごせない。
これは勇者になれなかった男の物語。
いや。
勇者にならなかった男の物語。
適当で。
女好きで。
どうしようもなく面倒くさがりで。
それでも最後には誰かのために剣(アレも)を抜いてしまう。
そんな一人の魔剣士が、
世界の真実へ辿り着くまでの物語。
『残響のオブリビオン』
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