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レイヴ 2026/08/30 公開 2026/08/30 15:39 更新
追放。覚醒。最強。ざまあ。
全部大好きだ。
――ただ、俺が書くと何故かそうならない。
物語が星となり、星が金と名誉になる世界。
物語術師レイヴは、売れる物語が大好きだった。
読むたびに笑い、叫び、自分でも星を投げる。
当然、自分でもそんな物語を書こうとする。
ところが――。
追放された主人公は復讐せず、田舎で畑を耕す。
覚醒するはずの男は、地道に剣を振り続ける。
世界を救うはずだった英雄は、たった一人を救って終わる。
「何でだよ!」
本人にも分からない。
結果、七年間で獲得した星はわずか十二個。
そして、ついに。
「レイヴ。君をこのギルドから追放する」
自分まで、憧れの“追放展開”を食らってしまった。
「……来た」
なら次は覚醒。
謎の美女。
伝説の力。
そして元ギルドへの華麗なるざまあ。
――のはずだった。
何も起きない。
雨の夜。
行き場を失ったレイヴは、小さな酒場で右腕と仲間を失った冒険者グリムと出会う。
「何か書けるか」
「何を?」
「眠れる話」
その夜。
星ゼロの物語術師が書いた一つの物語が、誰にも知られていなかった力を初めて世界へ呼び起こす。
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