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綾森れん 2024/06/01 公開 2025/11/06 19:10 更新
しがない楽器職人の父と元酒場の歌手だった母に愛され、小さな村で幸せに暮らしていたオリヴィアは、流行り病によって突如、天涯孤独の身となった。
遠縁の女性に引き取られたオリヴィアは、そこで美声を持つ少年リオと出会う。
歌が大好きなリオと過ごすうち、オリヴィアもまた亡き母と歌った記憶を思い出し、音楽への情熱に目覚めてゆく。
だが教会の聖歌隊で歌えるのは男子のみ。充実した音楽教育をほどこしてくれるナポリの音楽院も、一般的には男子の入学のみ許可されていた。
オリヴィアはリオをうらやましく思うが、声に恵まれたせいでリオには危険が迫っていた。
この時代――18世紀のイタリアでは、ボーイソプラノの高い声を保つため少年に去勢手術をほどこすという恐ろしい習慣が存在したのだ。
大人たちの計画に気付いたオリヴィアはリオを守ろうと誓う。
しかし守られているのはオリヴィアの方だった。
リオの深い愛に気付いたオリヴィアは彼と共に歩むため、またナポリの音楽院で高度な音楽教育を受けるため、男装して歌手を目指そうと決意する。
やがて才能を開花させたオリヴィアは、リオと二人、ヨーロッパ中の劇場で名声を得ることとなる。
そして二人が声を合わせて歌ったとき、聖なる力が声に宿るという事実を知っていく。
愛し合う二人の歌こそが、中世の錬金術師が残した悪魔召喚術を蘇らせた悪魔崇拝者たちから、この世を救うことになるのだった。
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