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雨甘み 2026/06/05 公開 2026/06/11 01:05 更新
俺は女が嫌いだ。
別に陰キャだからじゃない。
顔だって平均以上はあるし、昔は普通に友達もいた。
ただ――知ってしまっただけだ。
女子の笑顔も、優しさも、好意も。
全部、簡単に人を期待させて、傷つけるものだって。
だから俺は、もう誰にも期待しない。
女子とは距離を置いて、静かに学校生活を送る。
……そのはずだった。
「ねぇ、知ってる? 虫に食われたリンゴって、悪いところだけ切れば食べられるんだよ?」
隣の席で悪戯っぽく笑うのは、イギリスから来た金髪美少女・エリヴィア。
透き通るような碧い瞳。
人形みたいに整った顔立ち。
誰にでも愛される愛嬌。
学年中の人気者で、まるで物語のお姫様みたいな女の子。
……なのに中身は最悪だった。
授業中に平然とタイツを脱いだり。
わざと耳元で囁いてきたり。
男が反応すると、楽しそうにくすくす笑ったり。
まるで小悪魔。
いや、本当に悪魔かもしれない。
しかもなぜか、そんな彼女は俺にばかり絡んでくる。
「ねーねー、今ドキッとした?」
「顔赤いよ?」
「もしかして、私のこと意識してる?」
甘い声でからかってきたかと思えば、次の瞬間には無邪気に笑う。
距離感は近いくせに、本心だけは全然見えない。
そしてある雨の日。
悪質な告白イタズラに巻き込まれた俺の前に、彼女はまた楽しそうに現れた。
「はっけーん♪ みーつけたっ」
雨音の中で笑うその姿は、
天使みたいに可愛くて――悪魔みたいだった。
これは、“女子嫌い”な俺が、
小悪魔すぎる金髪美少女に振り回されながら、少しずつ壊されていく青春ラブコメ。
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