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お前の水夫 2022/02/19 公開 2022/03/04 21:34 更新
私は親族の為に苦しみ、自分の為ではない人生を2回過ごし死んだ。3回目こそ自分の為の人生を求め神に願ったのだ。
「容姿については贅沢を申しません。親類に縛られず、病気と剣と矢で死なず、持てる能力を増やし、好きなことの出来る生を送りたい。それから最初は布を織って暮らしたいのです」と。1回目は病気で死に、2回目の人生は戦死したので今度こそという気分で贅沢に頼んでみたのだ。神は「気持ちは分かるぞ。全てを叶え、食うに困らず、最初は希望通り布を作成する能力を付けよう」と言ってくれた。
それは良かったのだが、気がつけば暗い場所に放り出されており、スライム状の生物に転生していた。遠慮無しで適当に頼み過ぎた所為か3度目は人間ではなかったのだ! 更には体内で勝手に布を織って吐き出す機能付きである。確かに親類に縛られずに剣でも病気でも死にそうに無いのだが、これでは布を売って暮らせない。
神は慈悲深いがこれは試練だ。自殺は罪であり、永遠の奴隷労働コースであるためそれだけは出来ない。私はこの暗い場所で生きるのだ。ここは不思議な場所である。身体能力が上がる代わりに尿意も増大し、男女ともに下から盛大に漏らしながらも怪物どもを殺す手を止めない。
私はモッペンユーテクレーヘンという都市の地下を徘徊する生物を吸収し能力を増やしながら、どうやって幸せに生きるか知恵を絞ることにした。ネトネトの怪物みたいな体では不安しかない。だが出来ないかもしれなくても、前世で好きだった恋愛官能小説を思いっきり読んでみたいと思うのだ。
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