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幻火 2026/08/13 公開 2026/08/17 00:00 更新
海がある。
山がある。
あるものは、ちゃんと色々ある。
けれど。
ないものは、何もない。
ここは、作者の地元をモチーフにした小さな田舎町。
そんな町の片隅にある、小さな居酒屋【なみ】。
店を営むのは、この町で生まれ育った、本人曰く「ぽっちゃり」の大将。
そこへある日、台風の中、一人の女性がアルバイトの面接にやってくる。
名前は、藍 虹子。
食べることが大好き。
気になったことがあれば、すぐスマホで調べずにはいられない。
地元のことを知っているようで、実は結構適当な大将。
町のことは何も知らないけれど、「なんで?」を見つけては調べ始める虹子。
二人で飯を食べたり。
祭りへ行ったり。
昔の話をしたり。
地元民すらよく知らない場所を訪ねたり。
そうして見つけていくのは、
「何もない」と思っていた町に、昔からあったもの。
いつの間にか生まれていたもの。
ずっとそこにあったのに、知らなかったもの。
異世界転移もない。
魔法も奇跡もない。
恋愛も冒険もない。
世界を救うような大事件なんて、もちろん起こらない。
あるのは、飯と酒。
海と山と、季節ごとに変わる景色。
くだらない会話と、時々ちょっとだけ昔の話。
これは居酒屋【なみ】の大将と虹子、
そして店を訪れる人々が織りなす――
小さな田舎町の、何でもない日常記。
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