アクション 連載中・全2話

不滅の魔導士とラビリンスの聖女 〜不敗の金看板を砕かれた魔導士は、今日こそ聖女をぶっ飛ばすために迷宮へ潜る~

非行傷女 2020/12/22 公開 2020/12/26 01:06 更新

あらすじ

 大陸最強の名声を欲しいままにした、歴代最悪の黒魔導士レイア・フォールン。
 あらゆる魔法に精通し、魔獣すらも従わせる彼の悪名はとどまることを知らず、遥か海を超え大陸の外にまで轟いていた。
 当然、そんな彼を野放しにしていいはずがない。大陸中の名のある大国が精鋭を集め、彼の討伐に奮起したのだ。その中には数千年の時を生きる賢者や、人智を超えた大精霊、誇り高き獣人の王までもが重い腰を上げた。

 しかし、彼を止められる者は、誰一人としていなかった。

 いかに優れた魔法でも彼を傷つけることはできず、いかに堅牢な封印でも彼を縛ることは叶わず、いかに研ぎ澄まされた牙でも彼を敗ることなく無残に散った。

 時を巻き戻し、死すらも回避するおぞましき魔法。
 《暴君の帰還(リザレクション)》
 それが彼を最強たらしめる、彼だけの魔法であった。

 のちに不滅の魔導士と呼ばれる彼は、悠久の時間を持て余した末、大陸最古の魔法を求め迷宮の最奥を目指す。
 彼は己を阻む全ての障害を蹴散らし、瞬く間に最下層へと辿り着く。

 そこで彼を待ち受けていたのは、なんともみすぼらしい一人の少女だった。

 強者との戦いを望むレイアは、淡い期待を裏切られ、がっくりと肩を落として嘆いた。
 馬鹿らしくなり少女ごと迷宮をぶっ壊そうと力任せに魔法を放つが、次の瞬間、レイアは迷宮の外にある湖畔で目が覚めた。

 我に返ったレイアは湖に映った自身を見て驚愕する。
 そこには先程のみすぼらしい少女と同じ年頃にしか見えない、目つきの悪いガキの姿があった。

 それはレイアの魔法が発動したということ、つまり、時間が巻き戻ったことを示していた。

「……あのクソガキ、俺を殺しやがったのか?」

 吐き捨てるような言葉とは裏腹に、レイアの口元が隠しきれぬ高揚感でだらしなく歪む。
 不敗を重ねて数百年、とうに忘れかけていた敗北の味が、じわりと何かに火をつけた。

 ーーかくして、不滅の物語は幕を開ける。

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