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大和ユキ 2026/06/05 公開 2026/06/18 18:27 更新
「もしも、大人がいなくなったら」
誰もが一度は考えたことのある世界。
勉学や就職などの義務に始まり、愛情や経済負担を負ってまで育てられたという責任感。そんな中で誰もがこんなことを考えたことがあるはずだ。
では、本当に大人がある日、何の前触れもなく突然いなくなったらどうなるのか。
その後に訪れるのは本当に理想の社会なのか。
子どもたちが笑顔で暮らす無垢な社会になるのか。
そんな疑問に応えるべくして描かれる、一つの思考実験を兼ねた社会SF作品。
******
車の通りも無く、街全体に深い雪を積もらせた札幌。
子どもたちが手にする物が、ペンと吊り革からペンと鋤に変わってから一年ほどが経ったころ。
ようやく安定を見せ始めた札幌の小さな自治政府の一つ、東豊学園自治委員会含めた札幌全土へ突如「帝国」を名乗る者たちが小銃を手に侵攻する。
先代の指導者から急遽委員長の座を拝命した「藤原英治」は、委員会とその民の生存と、繁栄と、そして来たるべき復讐の日のために帝国の軍門へと下る。
大人の居なくなった世界で子どもたちが手にするのは飴や雲、そして花などではない。
彼ら彼女らが自らで耕し、管理し、そして守るために手にするのは鋤とペン、そして銃にほかならない。
訪れたのは子どもたちが子供らしく生きるのではなく、子どもたちが大人にならねばならない社会。
そんな世界で描かれる政治劇の、戦記の、そして歴史が、今開幕する。
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