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曙ノそら 2024/03/13 公開 2024/03/25 18:32 更新
魔法族は二百年前に途絶えてしまった。それは魔女狩りにあったとか、排斥されたとかそういうことではなく、純粋に力の衰退によるものだった。
しかし、魔法族の出現自体も突然変異だったという記述が残るくらいだったので、今でもときどきちょっとだけ不思議な力を使える魔法もどき《マジックイミテーション》が生まれてくることがあった。
ライラ・リゲルは父親と二人暮らしをしていた。父一人子一人で幸せに暮らしていたが、二年前、父親は病気で亡くなってしまう。残してくれた遺産もあり、何とか大学の卒業を控えていたある日、借金取りの男がライラの元を訪れる。
もう顔も覚えていない蒸発した母親が、ライラの父を保証人に危ないところで金を借りていたらしい。
そんな借金取りがまともに応じてくれるわけもなく、なんと三日以内にお金をかき集めなくていけなくなったライラは、家をひっくり返して見つけたなぜかすっかり忘れていた父の形見の短剣を持って買取店に駆け込んだ。しかし駆け込んだのはただの買取店ではなく、一般の鑑定士には見れないものをみる「アルデバラン鑑定所」だった。
鑑定所の主、鑑定士カラット・アルデバランは、不思議な力を宿した目を持つマジックイミテーションで、その力を使って他の鑑定士では見ることができないものをみていた。個人で鑑定業を営むカラットはその力も相まって界隈では有名だったが、どこで噂が湾曲したのかその名前のせいか持ち込まれるのは宝石や鉱物に関する鑑定依頼ばかり。
カラットはオダマキ通り商店街の裏通りにある店で宝石、ときどきその他の工芸品ほか美術品の鑑定依頼を助手の少女ユーリエと共に待っていた。
最近あまりに宝石の依頼が続き辟易していたカラットは、無償でライラの短剣を見てくれるという。
この依頼が、ライラの運命を突き動かし、カラットとユーリエの運命もまた動かしていくこととなることなど今はまだ誰も知らない。
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件などとは一切関係ありません。
※この作品は「カクヨム( https://kakuyomu.jp/works/16817139558249305543 )」にも掲載しております。
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