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adr 2026/10/26 公開 2026/10/26 07:20 更新
※数式は出てきません。 数学の予備知識なしでお楽しみ頂けます。
1571年、フランス王国。
夫に幽閉された名門貴族の令嬢。
母親の奔走により解放された彼女は、婚姻の無効を求めていた。
同年9月11日。
王命によりルーヴル宮殿へ召し出された令嬢は、王の大評議会に臨む。
だがそこで、思わぬ嫌疑を突きつけられる。
家の財産を、ひそかに動かしたというのだ。
色彩にあふれた、絢爛たる大広間。
その一角に、異質なる黒。
黒衣をまとい、レースの扇子を手にした十七歳の才媛、
カトリーヌ・ド・パルトネ。
その数歩後ろには、黒い法服に身を包んだ長身の家庭教師、
フランソワ・ヴィエト。
王族と大諸侯が居並ぶなか、少女は静かに反論を始める。
「言葉というものは困ったものでございます。
――長々と並べ立てられますと、いかにも辻褄が合っているように聞こえてしまいますので」
これは、八割史実。
実在した才女が、理不尽な断罪を言の葉の刃でひっくり返す、悪役令嬢活劇。
「――それは結構」
ぱちり。
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