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黒瀬クロエ 2026/11/08 公開 2026/11/08 17:42 更新
元警察官の鳳玲雄は、ある少女の失踪事件をきっかけに、奇妙な遊郭へ足を踏み入れる。
その名は――常世楼。
古びた寺町の奥にひっそりと存在するその場所には、外の世界とはどこか違う空気が漂っていた。
そこで玲雄が出会ったのは、夜桜と名乗る美しい遊女。
彼女は玲雄に不思議な酒を飲ませる。
その酒によって玲雄の魂には夜桜の魂が混ざり、玲雄は常世楼から出られなくなってしまう。
帰る方法はただ一つ。
夜桜の小間使いとして、この場所で働くこと。
こうして元警察官は、なぜか遊郭の雑用係として働く羽目になった。
しかし、一ヶ月経っても玲雄は常世楼の全貌を把握できない。
入口へ戻ろうとしても辿り着けない。
許可されていない場所には、どれだけ歩いても行き着けない。
そして、この遊郭には「六花」と呼ばれる特別な六人の遊女がいる。
彼女たちは客に身体だけではなく――夢を売る。
香を嗅いだ者は夢を見る。
吉夢。
予知夢。
白昼夢。
そして、悪夢。
夢の内容すら操ることができるという。
元警察官として常世楼の謎を追う玲雄だったが、そこで出会う怪異と不可解な住人たちは、彼の常識を少しずつ壊していく。
なぜ夜桜は玲雄を常世楼に留めたのか。
六花とは何者なのか。
そして――玲雄が探している失踪少女は、どこに消えたのか。
夢か、現か。
この遊郭では、その境界すら定かではない。
元警察官と、夢を魅せる遊女。
二人が辿り着く先に待っているのは、怪異か、それとも人間の悪意か。
これは、異界の遊郭「常世楼」を舞台にした、奇妙な怪異譚である。
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