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あいだ ゆう 2024/10/23 公開 2024/10/23 15:30 更新
わがはいは猫又である。しゃべることと二足歩行ができるだけの猫だ。魔法も使えない。
わがはいは森で殺されかけた赤ん坊を拾った。赤ん坊は王子だそうだ。
わがはいは赤ん坊に乳をあたえるためにゴブリンをたよった。交換条件としてオークの倒し方をゴブリンたちに教えた。
アーサーと名付けた赤ん坊はぶじに育った。十二年がすぎたとき森でデルバイン伯爵に出会った。伯爵はアーサーを養子にしたいと言い出した。アーサーはゴブリンたちとわかれたくなかった。だが育ての母から村を追い出された。出て行けと。
アーサーは泣いた。だがそれは母としての思いやりだった。人間は人間の社会で暮らさないと結婚もできない。アーサーの将来を考えて母は突きはなしたのだった。
伯爵家は三人家族だった。伯爵夫婦はすぐにアーサーを受け入れた。だが娘のシルフィーナはアーサーを無視した。そのシルフィーナが重病をわずらった。特効薬はドラゴンの縄張りにある木の実だった。
わがはいはメシを食わせてくれている伯爵に恩を返すためドラゴンの縄張りを目ざした。ドラゴンはきげんが悪いらしく火を吐き散らしていた。わがはいはドラゴンの炎をかいくぐって木の実に口にくわえた。そのわがはいにドラゴンの炎が追って来る。わがはいは必死で逃げた。森の燃える木々までがわがはいに倒れこんで来る。
わがはいは絶体絶命の危機をかろうじてのがれて木の実を持ち帰った。シルフィーナは全快してようやくアーサーと打ち解けた。めでたしめでたしであった。
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