異世界恋愛 短編

さようなら。身代わりを望んだ母上

真神 慧 2026/08/15 公開 2026/08/15 23:10 更新

あらすじ

「姉上の代わりに、損の出る古蔵を引き受けさせろ」

名代がそう申しました。母は答えました。「末なら大丈夫でしょう」。

蔵の棚は、段ごとに温みと湿りが違います。返す日も違います。柱に貼れるのは段の数だけで、その日の読みは全部この頭の中にございました。七年、そうしてまいりました。

返しの日を書いた札は抜かれ、納屋の柱には蔵と人の割り当てが貼り出されました。「蔵はひとつ増えるだけだ」。左様でございますね。

では、鍵をお返しいたします。棚も道具も壊しも持ち出しもいたしません。名代へは一礼を、母上にはお名前を呼んでから、ひとことだけ。

——さようなら。

半年は何も起きません。わたくしが返しておいた棚がございますから。「ほら、変わらん」と仰いました。変わらないことが、いちばん怖い時間でございます。

翌年の梅雨、返しの遅れた棚から順に皮が膨れ、下の段まで落ちました。誰も怒鳴りません。ただ秋の納めの注文が来なくなるだけでございます。

自分の蔵を持ったわたくしの前に、名代と母上が立った日のお話。

ポイント

総合ポイント 52
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 4688.5% ブクマ×2 611.5%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

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6.57
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ブクマと評価ポイントの推移

10/28〜11/03(7日間)
ブクマ 3+0(7日間)
4 3 2 10/28 10/31 11/03
評価ポイント 46+0(7日間)
47 46 45 10/28 10/31 11/03

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/03 3 ±0 46 ±0
11/02 3 ±0 46 ±0
11/01 3 ±0 46 ±0
10/31 3 ±0 46 ±0
10/30 3 ±0 46 ±0
10/29 3 ±0 46 ±0
10/28 3 ±0 46 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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