ローファンタジー 連載中・全7話

The Tale's End ~言葉がカクテルに変わる場所~

天乃紡木 2025/05/16 公開 2025/05/16 17:30 更新

あらすじ

壁は深い藍色。扉は古びた黒い木製で、
その取っ手には真鍮の鈍い光が宿っている。
小さな灯りが、まるで心の中だけを照らすように、静かに揺れている。

扉を開けると、そこは別の時間が流れる場所──「The Tale’s End」。

カウンターだけの小さなBar。
音楽はレコードのジャズ。時間を告げる時計はなく、
ただ静かに揺れる振り子だけが、店内にかすかなリズムを与えている。

バーカウンターの向こうに立つのは、穏やかな瞳をした“マスター”。
名前は明かされないが、訪れる者の心をすっと読み取るかのように、ぴたりと寄り添う一杯を差し出してくる。

その酒は、不思議と懐かしく、そして少し切ない。
あなたが抱えてきた感情を、まるで味にしてグラスに溶かし込んだような…そんな一杯。

そして、グラスの縁が空気を切り、余韻が舌に残る頃──
いつのまにか、あなたは語り始めている。

誰にも話せなかったこと。
自分でもうまく言葉にできなかったこと。
忘れたふりをしてきた、大切なこと。

一言、一文、そのすべてが物語となり、
バーカウンターの奥に並ぶ背表紙のない本の一冊に、
まるで筆が自然と走るように記されていく。

文字は淡く光り、ページはほんのりと温かさを帯びる。

語り終えたとき、本の背にあなたの名が刻まれ、
それは静かに棚へと納められる。

そうしてあなたは席を立ち、
「The Tale’s End」をあとにする。
振り返れば、扉はもう、なかったかのように夜の闇へ溶けている。

けれど、その夜に語った物語は、確かにこの世に残る。

記憶に形を与え、心に灯りをともす、ささやかでかけがえのない一冊として。

「The Tale’s End」──それは、感情の果てにだけ現れる、語りと記憶のBar。
あなたが語る物語が、今夜もまた一冊の本になる。

ポイント

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10/28〜11/03(7日間)
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評価ポイント 0+0(7日間)
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11/02 1 ±0 0 ±0
11/01 1 ±0 0 ±0
10/31 1 ±0 0 ±0
10/30 1 ±0 0 ±0
10/29 1 ±0 0 ±0
10/28 1 ±0 0 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

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